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BIMとは?建築業界を革新する技術をわかりやすく解説

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建築や土木工事の世界では、技術の進化が日々進んでいます。その中でも、特に注目されているのがBIM(Building Information Modeling)という手法です。BIMは、設計から施工、運用管理に至るまでのプロセスをデジタルで統合するツールのことを言います。本コラムでは、BIMとは何か、概念の説明から、建築に活用するメリットを詳しく解説していきます。

目次

1.BIMとは

BIMとは

BIM(Building Information Modeling)は、建築や土木工事における設計、施工、運用管理の各プロセスをデジタルで統合するための手法および技術です。従来のCAD(Computer-Aided Design)が2次元や3次元の図面を作成するツールとして機能するのに対し、BIMは建物やインフラの「情報モデル」を作成します。この情報モデルには、設計データだけでなく、材料の種類、コスト、工期、維持管理情報など、建物に関するあらゆる情報が含まれます。

●CADとの違い

CADとBIMの大きな違いは、情報の取り扱い方にあります。CADは主に2次元や3次元の図面を作成するためのツールであり、その図面には設計情報のみが含まれます。一方、BIMは建物全体のライフサイクルを通じて利用される情報を統合的に管理します。これにより、設計段階から施工、運用、メンテナンスに至るまで、一貫した情報共有が可能になります。例えば、設計変更があった場合、その情報は即座にBIMモデルに反映され、関連するすべての図面やデータも自動的に更新されます。

●BIM/CIMとは|注目されている理由

BIMと一緒に使われる言葉として、CIM(Construction Information Modeling)があります。BIMは建築物を対象とし、CIMは橋やダムなどの土木構造物で活用される点が異なりますが、建築や土木工事における各プロセスをデジタルで統合するための手法および技術という点は共通しています。ここでは、BIM/CIMが注目されている理由を解説します。

1.コスト削減と効率化
BIM/CIMを活用することで、設計ミスや施工ミスを事前に発見し、修正することが容易になります。これにより、無駄なコストや時間の浪費を防ぐことができます。

2.品質向上
BIMモデルを使用することで、設計の精度が向上し、施工の品質も向上します。また、維持管理に必要な情報もモデルに含まれているため、運用段階でのトラブルも減少します。

3.コラボレーションの強化
BIM/CIMは多くの関係者が同時にアクセスし、情報を共有できるプラットフォームを提供します。これにより、設計者、施工業者、発注者などの間でのコミュニケーションが円滑になり、プロジェクト全体の効率が向上します。
これらの理由から、BIM/CIMは建築および土木分野において、プロジェクトの効率化、コスト削減、品質向上を実現するための強力なツールとして注目されています。また、国土交通省がBIM/CIMの導入を推進しているため、今後ますますその重要性が高まることが予想されます。

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BIMを活用した事例として、深谷電機株式会社様の事例をご紹介しています。

2.BIMソフトの主要な機能と特徴

BIMソフトの主要な機能と特徴

続いて、BIMソフトの機能及び、特徴を解説します。

●3Dモデリング

BIMは、建築プロジェクトにおいて3Dモデリングを中心に据えた技術です。3Dモデリングは、建物の物理的特性を詳細に再現することで、設計者や施工者が直感的に理解しやすいビジュアルデータを提供します。これにより、設計の誤りや不整合を早期に発見し、修正することが可能となります。またBIMソフトは、建物の各部位を詳細にモデリングし、実際の建築プロセスをシミュレーションすることで、プロジェクトの成功率を高めることが期待できます。

●データ管理と共有

BIMとは建築におけるデータ管理と共有を改善するツールでもあります。従来の2D図面では、情報が散在し、管理が煩雑になることもありましたが、BIMソフトを使用することで、すべての設計データが一元管理され、リアルタイムで更新されるため、最新の情報を常に把握することができます。これにより、情報の錯綜や誤解が減少し、プロジェクトの進行がスムーズになります。

●プロジェクトの可視化とシミュレーション

BIMソフトの特徴の一つとして、プロジェクトの可視化とシミュレーションが挙げられます。これにより、設計段階での問題点を事前に洗い出すことができ、施工段階でのトラブルを未然に防ぐことができます。例えば、日照シミュレーションを行うことで、建物の採光条件を最適化することや、エネルギー消費のシミュレーションを通じて、建物の省エネルギー性能を評価し、最適な設計を導き出すことが可能です。

●コラボレーションとコミュニケーションの向上

BIMソフトは建築におけるコラボレーションとコミュニケーションを向上させるツールにもなります。BIMソフトは、設計者、施工者、クライアントなど、プロジェクトに関与するすべてのステークホルダーが同じプラットフォームで情報を共有し、リアルタイムでコミュニケーションを取ることを可能にします。これにより、意思決定のスピードが向上し、誤解やミスコミュニケーションを大幅に減少させることができます。

3.BIMソフトを建築に活用するメリット

BIMソフトを建築に活用するメリット

最後に、BIMソフトを建築に活用するメリットを解説します。

●設計精度の向上

まず、BIMを活用することで設計精度の向上が期待できます。従来の2D図面では捉えきれない複雑な構造や詳細な部分も、BIMでは視覚的に確認でき、設計段階でのミスや見落としを減らすことができます。

例えば、建物の構造、設備、配管などの各要素が3Dモデルで統合されるため、相互干渉や衝突を事前に検出することが可能です。これにより、設計段階での修正が容易になり、後工程での手戻りを防ぐことができます。

●コスト削減と効率化

次にコスト削減と効率化についてです。建築のプロジェクトにおいて後からの修正作業は大幅な工数と追加費用がかかるため、なるべく避けたい点になります。BIMは3Dモデルを使用して設計を行うため、設計段階でのミスや不一致を早期に発見することができ、修正作業や追加費用の削減が期待できます。また、BIMソフトには資材の量やコストを自動的に計算する機能があり、予算管理が容易になります。

●環境への配慮と持続可能性

BIMソフトは環境への配慮と持続可能性にも寄与します。BIMを活用することで、エネルギー消費やCO2排出量をシミュレーションすることや、資材の使用量を正確に計算できます。そのため、建物のエネルギー効率を向上させ、環境負荷を低減することが期待でき持続可能な建築を実現します。

●リスク管理と問題解決

BIMソフトは建築プロジェクトにおけるリスク管理と問題解決にも役立ちます。 例えば、プロジェクトの初期段階から構造の強度や耐震性のシミュレーションを行うこともでき、建物の安全性を確保できることや、設計図や施工計画の変更が発生した場合の迅速な修正による、プロジェクトの遅延やコストの増加の防止、さらには、BIMは関係者全員が同じデータを共有するため、情報の不一致や誤解を防ぎ、問題解決がスムーズに進みます。

4.BIMに関するまとめ

今回は、BIMの概要からメリットについてご紹介しました。BIMは、建築および土木分野におけるプロジェクトの効率化やコスト削減、品質向上を実現するための強力なツールとして、ますますその重要性が高まっています。

古郡建設ではこのBIMを設計に活用し、完成後の内装イメージや、店舗・福祉施設など人の往来が多い建築物でも、すべての利用者にとって最適な導線設計をご提案いたします。

>BIMによる建築物3Dモデルの設計活用

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よくある質問

倉庫・工場・店舗設計、何からはじめたらいいのでしょうか?

まずはお客様の構想を明確化します。規模や予算・用途を明確化させる事で、土地探しやリニューアルの規模感がある程度定まります。
特に埼玉・群馬での建設の場合、主要交通網とのアクセスによって倉庫・工場の利便性、店舗の集客力に大きな差が出ます。
また、用途地域による制限や、地盤による向き不向きもあるため、詳細はお問合せください。

埼玉県における倉庫・工場建設の特徴や用地探しのコツはありますか?

埼玉県は首都東京と隣接しており、各幹線道路や貨物運搬に長じた鉄道網が整備されており、大手企業も含めた大型倉庫がこうした交通網を中心に集中しています。一方、既にこうした利便性の高い地域に大きな土地を確保するのが難しく、県内広域にわたり首都圏の物流を支える倉庫や、京浜工業地帯に関連する工場等の建設が進んでおります。
広大な土地の確保は難しいものの、最近では小型倉庫を複数確保し拠点間の在庫・生産状況の連携を密にした運用を行う企業様が多く見られます。埼玉の立地動向や魅力については下記コラムで詳しく解説しています。

埼玉県内に工場を建設するメリットとは?立地の動向や魅力を解説

私たち古郡建設は、埼玉・群馬で1世紀にもわたって地域発展のご支援をして参りました。埼玉で倉庫・工場建設用地にお悩みの場合はぜひ一度ご相談ください。

群馬県における倉庫・工場建設の特徴や用地探しのコツはありますか?

埼玉より遠いものの首都圏や京浜工場地帯に近く、また県内を北関東自動車道・関越自動車道・上信自動車道が通り甲信越地方へのアクセスが良いのが群馬県の特徴であり、そのため群馬県には業種問わず様々な工場が見られます。特に鉄道や航空機、自動車など輸送用機械器具のように広大な土地を要する大型製品の工場、江戸末期以降の歴史的背景を持つ製糸・亜鉛地金の加工工場、ナショナルブランドがこぞって群馬に工場を構える食品工場が有名です。特に県内の太田・館林・藤岡・富岡に工場が集中しております。
一方倉庫などの物流拠点は太田・館林にも多く見られますが、前橋・高崎・安中といった鉄道沿線にも多く見られ、埼玉よりも広域をカバーする物流拠点として活用されている傾向が見られます。群馬の立地動向や魅力については下記コラムで詳しく解説しています。

群馬県内に工場を建設するメリットとは?立地の動向や魅力を解説

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埼玉や群馬の店舗建設の特徴やコツはありますか?

埼玉・群馬は特に鉄道などの交通網整備により人口の集中が進み、かつ大宮や高崎といったオフィス展開が進む地域もあり、ターミナル駅周辺では都心と変わらないような駅ビルや駅前店舗も見られ、通勤・通学利用者をターゲットとした店舗展開が進んでいます。
一方、幹線道路と自家用車が主な交通手段として機能する地域もあり、こうした地域では幹線道路沿いに広大な駐車場を併設した郊外型店舗の展開が主流です。客層もファミリー層が主体となります。
二極化傾向が進む中、商品やメインターゲットに応じた立地と店舗設計が埼玉・群馬の店舗建設の鍵となります。
私たち古郡建設は、埼玉・群馬で1世紀にもわたって地域発展のご支援をして参りました。埼玉・群馬で店舗建設にお悩みの場合はぜひ一度ご相談ください。

事業用地があり活用方法に悩んでいます。

古郡建設では、埼玉県・群馬県の事業用地を募集しています。具体的な募集内容については下記で詳しく記載しています。
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わたしたち古郡建設は、大正3年の創業以来1世紀以上にわたり、地域発展のお手伝いを続けてまいりました。そして多くの皆さまに支えられながら、これまで高い評価をいただくことができました。

ただし今、世界は、社会の構造を変えるような技術の進歩、先の見えない国際情勢など、歴史的な激動の時代を迎えています。

このような時代の中で、生き残り、そして発展を遂げていくには、これまでとはまったく違うやり方や考え方が必要です。建設会社の仕事は、街をより住みやすく変えていくことです。

街を変えるのが仕事なら、建設会社自体も、時代の変化に合わせて変わっていかなければならないと、強く感じております。閉塞感、若者離れ、固い…従来の建設業界のイメージを突きぬけることが、更なる発展に必要不可欠なのです。

代表取締役社長 古郡栄一

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