工場建設
工場建設のスケジュールや注意点とは?

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本コラムでは、工場建設の期間や進め方、必要な準備、注意しておきたいポイント、工場建設に関わる法律知識についてご紹介します。

工場を新たに建設したり、増築・リニューアルの際、気になるのがスケジュールではないでしょうか。工場建設が、どのような流れで進むのか、どのくらいの期間を要するのか、費用や注意点などを踏まえて準備したいものです。
今回は、工場建設のスケジュールや進め方、スケジュールを決めるために必要な準備、注意しておきたいポイント、工場建設に関わる法律知識についてご紹介します。

目次

1.工場建設はどのようなスケジュールで進む?

工場建設は建設業者に依頼を行ってからどのくらいの期間がかかるのか。工場建設にかかる期間の目安や注意点について解説しております。

工場建設を建設業者に依頼してから工場の完成・引き渡しまではどのようなスケジュールで進むのでしょうか。また、依頼から引き渡しまでにかかる期間の目安や注意点も確認しておきましょう。

●工場建設の流れ

工場建設は、主に次の流れで進みます。

1. 工場建設計画や要望のヒアリング
工場を新しく建設する際は、まず目的を明確にする必要があります。工場の老朽化のためなのか、事業拡大や生産性向上のためなのか、何故、工場を建設したいのかを明確にしましょう。工場建設はこの目的に沿って基本計画が行われるため、目的が曖昧だった場合、建設途中に計画変更が必要になりスケジュールの遅延や、想定外の建設コストが発生することがあります。建設会社は、目的に合わせて、工場の、必要な広さや天井の高さ、生産方式、人員数、工場可動時間の把握のヒアリングを実施します。

2.工場の立地計画
工場を新たに建設する場合は、立地計画を立てる必要があります。
工場建設予定の現地に足を運ぶなどして、工場を建てる用地を確認します。土地があったとしても、どこでも工場を建設できる訳ではありません。都市計画法により、地域ごとに建設できる建物の規模や用途を制限されており、それぞれの指定エリアを用途地域と言います。

用途地域は住居系、商業系、工業系の3種類に分類され、工場は一般的に工業系用途地域内に建設することが適しています。用途地域については下記コラムで詳しく解説しています。

>工場に適した用途地域とは?その種類も解説!

3.基本計画・関係法令確認・基本設計
工場建設の基本計画では建物の間取りやゾーニング、動線、配置など大まかなイメージを決め、関係法令を確認しながら計画していきます。 そして工場建設の基本計画をもとに、建物構造や設備、間取り、外観デザインなどを簡易的に設計する基本設計を行います。

工場建設をする際に、作業効率性や生産性、従業員の安全性を踏まえた上でのレイアウトを検討することは重要です。基本計画段階で工場内のレイアウトについても検討していきましょう。工場建設のレイアウトに関しては、下記コラムで詳しく解説しています。

>効果的な工場レイアウトを設計するポイント4つ

4.概算工事費の確認
基本設計が完了したら、概算費用を算出します。

5.実施設計
概算工事費用に問題がなければ、設計契約し、実施設計に移ります。建築意匠統計、建築構造設計、電気設備設計、機械設備設計などにより、本格的に工場の設計を進めます。

6.本見積もり・契約
実施設計をもとに本見積もりを行い、同意の上、契約を結びます。

7.工事着工
工場の建設に着手します。工期に遅れがないか適宜確認しましょう。

8.工場の完成・引き渡し
工場の工事が完了すれば引き渡しが行われます。

かかる期間の目安は、規模によりますが6カ月~1年ほどが一般的です。

2.工場建設のスケジュールを決める上で確認すべきポイント

工場建設の期間や計画設計をする際に押さえておくべきことについて解説します。

工場建設をする際、工事の依頼主として後悔しないスケジュールにするためには、あらかじめいくつかのポイントを押さえた上で検討することをおすすめします。主な確認ポイントをご紹介します。

●工場建設の計画と要望を明確にしておく

まず建設会社に問い合わせる前に、自社の工場建設の計画と要望を明確にしておくのをおすすめします。わかりやすく建設会社の担当者に説明することで、希望の工場建設につながります。

●工場の生産が止まるタイミングから逆算して準備する

工場の増築やリニューアルの際などは、工場での生産が止まることもあります。その生産が止まるタイミングから逆算して準備を行うことで、生産性を下げるのを回避できます。

●機械の移動のタイミングを明確にする

もし旧工場内の機械を新工場に移動するという場合には、機械の移動のタイミングも明確にしておくことで、生産性への影響を最小限に留められます。

工場建設時に活用することができる補助金をご紹介します。補助金の申請時期や条件を確認の上で、建設期間を設定するのが良いでしょう。

●工場建設に関わる補助金の条件や申請の確認

工場を建設する際、様々な補助金を活用することができますが、補助金の申請の時期や条件などは決まっています。補助金を活用する場合は、申請時期や要件に当てはまるかどうか確認した上で、工場建設のスケジュールを決めていきましょう。工場建設に利用できる補助金は下記のようなものがあります。

1.ものづくり補助金
ものづくり補助金は、中小企業等に交付される補助金の1つです。中小企業・小規模事業者等が、革新的な製品・サービス開発又は生産プロセス等の省力化のための設備投資・システム構築を行い、基本要件を満たす3~5年の事業計画に取り組む事業者に補助金が支払われます。

2. HACCP補助金
HACCP(食品製造についての衛生管理基準)に沿った管理を行うために、工場を建設する際に受けられる補助金がHACCP補助金です。HACCPに対応する施設を増やし、日本の食品や農林水産物の輸出を拡大させることを目的としており、製造事業者、流通事業者、中間加工事業者が補助金申請の対象です。

3.事業再構築補助金
事業再構築補助金は、新型コロナウイルスで業況が厳しい企業に業態転換や新分野展開を促すことを目的としています。さまざまな申請枠が存在していますが、基本となる「通常枠」であっても、従業員規模によって最大2,000万円から8,000万円という高額な補助金額が設定されています。

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3.工場建設で注意しておきたいポイント

工場建設を実施するにあたり、建設期間にトラブルが起こらないようにあらかじめ注意しておきたい点についてご紹介します。

工場建設を進める上で、トラブルが起こらないようにあらかじめ注意しておきたい点についてご紹介します。

●近隣住民への説明の必要性

あらかじめ近隣住民への説明を行い、理解を得ておくことが必要です。どのような工場を建てるのか、どのような工事をどのくらいの期間行う予定なのかなどをわかりやすく説明します。また土地の確保にまつわる事項や、工事による騒音・振動などは、近隣住民とのトラブルが起こりやすいため、トラブルが起こらないように配慮することが重要です。

また、工場は近隣住民との良好な関係を築くことが、工場や会社の存続および生産性向上のために欠かせない要素の一つで、住宅地に比較的近い位置にある工場においては、あえて地域に溶け込むデザインにするケースも見られます。工場建設におけるデザインの重要性については、下記コラムで詳しく解説しています。

>工場建設におけるデザインの重要性とは?

●工場建設後の修繕を考慮する

工場建設後に修繕は欠かせません。工場の修繕・メンテナンスの目安は、おおむね10年に一度が目安と言われています。 定期的に工場内の点検を行わないと、機械や設備の故障が起こり、生産性の低下が発生する可能性があります。そういった建設後の対応も含めて、長い期間付き合える建設会社を探すことも重要です。工場の耐用年数や、建設後、修繕までの期間目安については下記コラムで詳しく解説しています。

>工場の耐用年数はどのくらい?修繕・メンテナンスの目安をご紹介

●信頼できる建設会社選定

上記でも紹介しましたが、建設後の対応も含め長く付き合える建設会社を探すことが重要です。工場の建設実績の豊富さなどをベースに、建設会社を選定していきましょう。

4.工場建設で必要となる法律の知識とは

工場建設の期間中、トラブルを防ぎ、安全に工場建設を進めるために押さえておくべき法律について解説します。

「1.工場建設はどのようなスケジュールで進む?」に出てきた関係法令確認は、特に重要です。工場建設に関係する主な法律として、都市計画法、建築基準法、工場立地法があります。もしもこれらの法律を違反してしまった場合、罰則が適用される可能性があり、建設プロジェクトにも影響が出てしまいます。そのようなトラブルを防ぎ、安全に工場建設を進めるためにも、法律について押さえておきましょう。

●都市計画法

工場の建設ができる土地は、都市計画法で指定された都市計画区域内と定められています。土地が属する地域ごとに、建てられる建物とそうでない建物を定めています。大規模な工場を建設できるのは準工業地域・工業地域・工業専用地域の3つです。それぞれ細かく規定があります。

●建築基準法

建築基準法では、無秩序な建設を防ぐために、土地ごとに建てられる建物の建蔽(けんぺい)率や容積率、建物高さなどの規制が定められています。
計画段階で建築確認が行われ、審査を受け、完成後も最終検査が求められます。

●工場立地法

製造業、電気供給業(水力、地熱発電所を除く)、ガス供給業・熱供給業の工場は、規模によって工場立地法に定められた規定に従って建設しなければなりません。
工場周辺の環境を守るために、決められた規模以上の工場は、生産施設を敷地面積の一定割合以下に抑え、敷地内に環境施設や緑地を設置する必要があります。

5.工事建設のスケジュールおよび期間設定が必要な理由

工場建設において、建設の期間設定を行う必要がある理由について解説します。

工場建設において、スケジュールを定める必要がある理由として、以下の点が挙げられます。

●工場建設は完成まで時間がかかるため

工場建設は着工から完成まで長い期間である場合が多いです。そのため、関係者が最初のスケジュールを知ることで、 現状は進んでいるのか、遅れているのかを知り、適宜修正することができます。

●事業計画に影響を及ぼすため

もし、スケジュールを定めず、計画していた事業が実行されないような事態になれば、会社経営に大きな影響があります。
そのため、事業計画を滞りなく実行されるためにも、工場建設のスケジュールは事前に定める必要があります。

●工場建設途中で変更が難しいため

工場建設は会社の一大プロジェクトとなり、大きな投資になります。スケジュールの途中で、この部分を補強したい、追加のスペースを作りたいなど簡単にやり直しをすることが難しいため、事前にスケジュールを整理した上で取り組む必要があります。

6.工場建設に関するまとめ

工場建設の流れやスケジュール、必要となる法律、補助金についてご紹介しました。
事前にこれらの工程をしっかりと理解し、スケジュールに影響が出ないように対策を進めましょう。また、工場建設を成功させるカギは、地域密着型で経験豊富、かつ法律の知識も備えた安心できる建設会社を選ぶことです。下記ページでは、工場建設を成功させるポイントについてご紹介しております。

>工場建設を成功させるポイントとは?

古郡建設では、埼玉県・群馬県で数多くの工場の新築、増築、改修、リノベーションの実績を重ねてきました。詳細なヒアリングや綿密な検証を行い、適正な工法、スペック、ニーズを把握し、設計・施工・保守までを一貫して行い、お客様に最適な工場建設を実現します。古郡建設の工場建設サービスの特徴や選ばれる理由は下記ページで詳しくご紹介しております。

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よくある質問

倉庫・工場・店舗設計、何からはじめたらいいのでしょうか?

まずはお客様の構想を明確化します。規模や予算・用途を明確化させる事で、土地探しやリニューアルの規模感がある程度定まります。
特に埼玉・群馬での建設の場合、主要交通網とのアクセスによって倉庫・工場の利便性、店舗の集客力に大きな差が出ます。
また、用途地域による制限や、地盤による向き不向きもあるため、詳細はお問合せください。

埼玉県における倉庫・工場建設の特徴や用地探しのコツはありますか?

埼玉県は首都東京と隣接しており、各幹線道路や貨物運搬に長じた鉄道網が整備されており、大手企業も含めた大型倉庫がこうした交通網を中心に集中しています。一方、既にこうした利便性の高い地域に大きな土地を確保するのが難しく、県内広域にわたり首都圏の物流を支える倉庫や、京浜工業地帯に関連する工場等の建設が進んでおります。
広大な土地の確保は難しいものの、最近では小型倉庫を複数確保し拠点間の在庫・生産状況の連携を密にした運用を行う企業様が多く見られます。埼玉の立地動向や魅力については下記コラムで詳しく解説しています。

埼玉県内に工場を建設するメリットとは?立地の動向や魅力を解説

私たち古郡建設は、埼玉・群馬で1世紀にもわたって地域発展のご支援をして参りました。埼玉で倉庫・工場建設用地にお悩みの場合はぜひ一度ご相談ください。

群馬県における倉庫・工場建設の特徴や用地探しのコツはありますか?

埼玉より遠いものの首都圏や京浜工場地帯に近く、また県内を北関東自動車道・関越自動車道・上信自動車道が通り甲信越地方へのアクセスが良いのが群馬県の特徴であり、そのため群馬県には業種問わず様々な工場が見られます。特に鉄道や航空機、自動車など輸送用機械器具のように広大な土地を要する大型製品の工場、江戸末期以降の歴史的背景を持つ製糸・亜鉛地金の加工工場、ナショナルブランドがこぞって群馬に工場を構える食品工場が有名です。特に県内の太田・館林・藤岡・富岡に工場が集中しております。
一方倉庫などの物流拠点は太田・館林にも多く見られますが、前橋・高崎・安中といった鉄道沿線にも多く見られ、埼玉よりも広域をカバーする物流拠点として活用されている傾向が見られます。群馬の立地動向や魅力については下記コラムで詳しく解説しています。

群馬県内に工場を建設するメリットとは?立地の動向や魅力を解説

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埼玉や群馬の店舗建設の特徴やコツはありますか?

埼玉・群馬は特に鉄道などの交通網整備により人口の集中が進み、かつ大宮や高崎といったオフィス展開が進む地域もあり、ターミナル駅周辺では都心と変わらないような駅ビルや駅前店舗も見られ、通勤・通学利用者をターゲットとした店舗展開が進んでいます。
一方、幹線道路と自家用車が主な交通手段として機能する地域もあり、こうした地域では幹線道路沿いに広大な駐車場を併設した郊外型店舗の展開が主流です。客層もファミリー層が主体となります。
二極化傾向が進む中、商品やメインターゲットに応じた立地と店舗設計が埼玉・群馬の店舗建設の鍵となります。
私たち古郡建設は、埼玉・群馬で1世紀にもわたって地域発展のご支援をして参りました。埼玉・群馬で店舗建設にお悩みの場合はぜひ一度ご相談ください。

事業用地があり活用方法に悩んでいます。

古郡建設では、埼玉県・群馬県の事業用地を募集しています。具体的な募集内容については下記で詳しく記載しています。
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