工場や倉庫を建設する際には、建築基準法をはじめとしたさまざまな法律に準拠する必要があります。また建築確認申請など、建築前に申請する必要が生じることもあります。そのうち、対象建築物は「構造計算適合性判定」を受けることが求められます。対象でありながら見逃してしまい、未申請となるリスクもあるため、注意が必要です。
今回は、構造計算適合性判定の概要から対象建築物と申請方法、フロー、構造計算適合性判定申請で気をつけるべきことを解説します。
1.構造計算適合性判定とは?

構造計算適合性判定の定義と対象建築物、申請方法についてご紹介します。
●構造計算適合性判定とは?
構造計算適合性判定とは、これから建設する建築物が、国土交通大臣が定める「構造計算方法」に関する基準に適合するかどうかについての判定を受けることです。判定は、都道府県知事または都道府県知事が指定する構造計算適合性判定機関に申請して受けます。
構造計算とは、建物の安全性を確認するための計算手法です。計算により、地震や強風、荷重などに耐え得るかどうかを数値的に確認できます。木造、鉄骨造、RC造などの構造種別や規模、用途によって構造耐力上、主要な部分の強度、変形、安定性などを確認します。
建築基準法では一定の建築物に対して構造計算が義務付けられています。
構造計算適合性判定の制度が導入された背景には、2005年の構造計算書偽装事件等があります。経済面を追求するあまり、安全性をないがしろにし、偽装された構造計算書が問題になりました。これを受け、2007年に専門的な第三者機関が厳密なチェックを行うフローが導入されました。
●構造計算適合性判定の対象建築物
構造計算適合性判定の対象となる建築物は、細かな要件があり、詳細を確認する必要があります。ここでは一部の大まかな要件を紹介します。
・木造:地階を除く階数が4以上のもの、高さ16m超のもの
・S造:地階を除く階数が4以上のもの、地階を除く階数が3以下で、高さ16m超のもの
・RC造、SRC造:高さ20m超のもの
これらに限らず、他にも要件がありますので詳細は最新の正確な情報に当たってください。
●構造計算適合性判定の申請方法
構造計算適合性判定を受けるには、指定の構造計算適合性判定機関などに申請します。注意が必要なのは「建築確認申請」とは別に申請する必要があることです。建築確認申請は法律で定められた基準に適合しているかどうかを工事前に申請する手続きです。この建築確認申請より先行して、構造計算適合性判定の申請を行うこともできます。
2.構造計算適合性判定の実施フロー

申請者(建築主)が、構造計算適合性判定を申請し、判定を受ける大まかな流れを見ていきましょう。
1. 申請者は「建築確認申請」用の資料を建築主事または指定確認検査機関に提出します。
また、「構造計算適合性判定」用の資料を構造計算適合性判定機関へ提出します。
2. 各機関で審査が行われます。必要に応じて、建築主事または指定確認検査機関は、構造計算適合性判定機関と留意事項を通知し合います。
また、構造計算適合性判定機関から「適合するかどうかを決定できない」などの通知を受けた際には、申請者は追加説明書の提出などを行います。
3. 構造計算適合性判定機関から適合判定通知書を受け取ったら、建築主事または指定確認検査機関に提出します。
建築主事または指定確認検査機関は、確認申請資料と構造計算適合性判定資料の整合性の確認を行います。
4. 問題がなければ、建築主事または指定確認検査機関から確認済証が発行されます。
申請先の機関によってフローが異なる場合がありますので、事前に確認しましょう。
3.構造計算適合性判定で気をつけるべきこと

工場・倉庫建設時には、構造計算適合性判定を申請する必要が生じることがあります。次の点には気をつけましょう。
●構造計算の必要性を押さえて適切な申請を
構造計算適合性判定の対象となる場合は申請する必要があります。このとき、「ただ法律で決められているから」と形式的に対応するだけでなく、まず構造計算の必要性と重要性を理解することで、対応に意義を感じられるでしょう。
構造計算は、単なる計算ではなく、地震や強風への備えや荷重による建物の強度などをあらかじめ確認しておくことで、将来の安全性を確保するものです。科学的に実証することで、利用する際に安心感をもたらします。適切に申請し、判定を受けることで、信頼性を増します。
●対象建築物かどうかの見極め
対象建築物かどうかの見極めは最も重要といえます。見落とすなどして、対象ではないと誤った判断を下してしまった場合、未申請のまま着工してしまうリスクがあります。自ら判断できない場合は、専門家に相談しましょう。
●早期に確認・申請するのがベスト
適切なフローと必要書類をそろえて申請しなければ、手戻りが発生して、工事着工予定日に間に合わなくなる恐れがあります。構造計算適合性判定が必要かどうかの見極めと申請書類の準備、申請を早期に実施しましょう。
●判定にかかる期間を申請先に確認する
申請先の構造計算適合性判定機関には、あらかじめ判定にかかる期間を確認しておきましょう。それにより、スケジュールの遅延を防ぎ、スムーズに進めることができるでしょう。
4.まとめ
構造計算適合性判定は、対象建築物であった場合に必要な手続きです。建築物の安全性の確保はもちろんのこと、企業の信頼性を確保するためにも、確実かつスムーズに行いましょう。
古郡建設は、埼玉県・群馬県で長年にわたり工場や倉庫の建設・改修工事を手掛けてまいりました。複雑な「建築確認申請」や「構造計算適合性判定」等の法的手続きも、設計段階から当社がワンストップでサポート・代行いたします。
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