大久保様倉庫新築工事
| 発注者様 | 大久保勝令 |
|---|---|
| 設計・監理 | 古郡建設株式会社 一級建築士事務所 |
| 竣工 | 令和3年6月 |
| 構造・規模 | 鉄骨造1階 |
| 延床面積 | 101.5㎡ |
| 工事概要 | 既存木造平屋住宅解体 S造平屋倉庫新築 庭園工事 |
| 所在地 | 埼玉県深谷市 |
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サステナブル建築の特長と目的
太陽光発電や高断熱、リサイクル建材の採用でCO2排出と資源浪費を大幅削減
地域の気候・文化に合わせた設計と屋上・壁面緑化で景観と生態系を守り、土地に溶け込む
耐久性の高い構造と高効率設備で長寿命運用を実現し、光熱費削減と地域雇用創出にも貢献
サステナブル建築の取り組み例
屋上での太陽光発電で電力を創出したり、湖水を用いるヒートポンプで温度調節の実施など。
高効率エアコン・LED、断熱材と大開口窓、氷蓄熱システムなどで消費電力を抑制。
地産木材や解体材の再利用、また雨水利用など資源の有効活用。また屋上・壁面緑化でCO₂削減と景観保全。
近年、環境意識の高まりとともに「サステナブル建築」という言葉が注目を集めています。地球温暖化や資源の枯渇といった問題が深刻化する中、建設業界も持続可能な未来を目指す取り組みが求められています。サステナブル建築は、エネルギー効率の向上や再生可能エネルギーの利用、環境負荷の低減を重視する建築手法です。本コラムでは、サステナブル建築が注目される背景、活用できる補助金制度、メリットやデメリット、そして具体的な事例について詳しく解説します。

サステナブル建築とは、環境に優しく、持続可能な建築を目指す設計・施工のアプローチを指します。具体的には、エネルギー効率の向上、資源の有効利用、廃棄物の削減、再生可能エネルギーの活用などを通じて、環境負荷を最小限に抑えることを目的としています。
サステナブル建築の必要性は、環境問題の深刻化、資源の枯渇、都市化の進行といったグローバルな課題が背景にあります。
近年、気候変動や自然資源の枯渇が進む中で、建築物が環境に与える影響は無視できないレベルに達している中で、サステナブル建築は、地球温暖化や資源枯渇といった現代社会が直面する環境問題に対する一つの解決策として注目されています。
例えば、太陽光発電や風力発電を設置したエネルギー自給型の建物や、断熱性能を高めることで冷暖房エネルギーの消費を抑えた建築物が挙げられます。また、雨水の再利用や自然換気システムの導入など、資源の有効活用や運用も重要な要素です。
日本においても、地球環境への配慮として「建築リサイクル法」が施行されています。この法律により、建築物の解体時に生じる産業廃棄物の再資源化が義務付けられています。これにより、廃棄物の削減と資源の有効利用が促進され、環境負荷の低減に貢献しています。
サステナブル建築を推進するために、国土交通省は「サステナブル建築物等先導事業」という補助金制度を提供しています。この事業は、環境性能が高い建築物の設計・施工に対して補助金を交付するもので、持続可能な建築物の普及を目的としています。具体的には、エネルギー効率の高い設備の導入や、再生可能エネルギーの利用、建築物の長寿命化に資する技術の導入などが対象となります。
| 支援対象 | 先導性の高い省エネ化に取組む住宅・ 非住宅の新築・改修 |
|---|---|
| 補助率 | 1/2 |
| 補助額 | 3億円/プロジェクト |

続いて、サステナブル建築のメリットについて解説します。
まず、サステナブル建築は環境への大きな貢献を果たします。具体的には、CO2排出量の削減が挙げられます。従来の建築方法に比べ、エネルギー効率の高い設備や再生可能エネルギーを活用することで、温室効果ガスの排出を大幅に削減することが可能です。これにより、地球温暖化の進行を抑制する一助となります。
また、資源の節約も重要なポイントです。サステナブル建築では、リサイクル可能な素材や再利用可能な建材を積極的に採用します。これにより、廃棄物の削減と資源の有効利用が実現され、持続可能な社会の実現に寄与します。
サステナブル建築は、長期的なコスト削減にも寄与します。エネルギー効率の高い設計や再生可能エネルギーの利用により、エネルギーコストを大幅に削減することができます。例えば、高断熱材や高性能ガラスを使用することで、冷暖房費を削減することが可能です。
また、廃材の利用も経済的メリットの一つです。新たな建築資材を購入するよりも、廃材を再利用することでコストを抑えることができます。これにより、建築コスト全体を削減できるだけでなく、廃棄物の減少にも寄与します。
サステナブル建築は地域経済の活性化にも寄与します。例えば、地元で発生した廃材を再利用することで、地域のリサイクル業者や建材業者の需要増加も期待できます。これにより、地域経済が活性化し、地元の雇用創出にもつながります。

続いて、サステナブル建築のデメリットを解説します。
一つ目のデメリットは、建築期間が長くなることです。サステナブル建築では、再生可能エネルギーの利用やエネルギー効率の高い設計など、環境に配慮した様々な要素を取り入れる必要があります。そのため、従来の建築プロセスに比べて、設計段階から施工までの期間が長くなることが多いです。これにより、プロジェクトの進行が遅れ、最終的な完成までの時間が延びる可能性があります。
次に、高い技術力が求められる点が挙げられます。環境に配慮した設計や施工には、専門的な知識と経験が求められます。例えば、エネルギー効率の高い断熱材の選定や、太陽光発電システムの最適な配置など、細部にわたる技術的な判断が必要です。また、前述のように従来の建築とは異なり、工期が伸びることも影響して、コストが増加する可能性もあります。
事業再構築補助金
事業再構築補助金は、新型コロナウイルスで業況が厳しい企業に業態転換や新分野展開を促すことを目的としています。さまざまな申請枠が存在していますが、基本となる「通常枠」であっても、従業員規模によって最大2,000万円から8,000万円という高額な補助金額が設定されています。

一般社団法人日本建設業連合会では、サステナブル建築の実現に向けて、以下3つの視点から基準を設けています。
| 省CO2、節電 | ・化石エネルギー消費が最小となるような 設計及び運用 |
|---|---|
| ・省CO2と節電、ピークカットの両立 | |
| 再生可能 エネルギー |
再生可能エネルギー活用を推進する 設計及び運用 |
| (例:固定買取制度の活用を含む) | |
| 建物長寿命化 | 長持ちし長く使い続けられる 建物の設計及び運用 |
| エコマテリアル | 二酸化炭素排出や環境負荷の少ない リサイクル材等の利用を推進 |
| ライフサイクル | 設計・施工・運用・改修・廃棄プロセスを通じ、 一貫したライフサイクル・マネジメントを 可能にする |
| グローバル基準 | グローバルな性能評価基準への適宜対応 |
| (例:LEED®、Energy Starなど) |
| 都市のヒート アイランド抑制 |
外構・屋上・壁面の緑化、保水床、散水・打水など |
|---|---|
| 生物多様性への配慮 | 既存の動植物に対する 生態系ネットワークへの配慮 |
| 自然・歴史・文化への配慮 | 景観への配慮、歴史や文化への配慮、 地域コミュニティへの配慮 |
| 地域や近隣への環境影響の配慮 | 土壌汚染、大気汚染、水質汚染、交通量配慮、 日影、騒音、振動、臭気、 廃棄物等への配慮 |
| エネルギー ネットワーク化 |
CEMS、スマートグリッドなどの 地域に最適な エネルギーネットワーク化への配慮 |
| 地域防災・ 地域BCP |
・自然災害の防災及びライフライン確保など |
| ・事業継続性計画(BCP)への配慮 |
| 安全性 | ・平常時安全性(防犯、事故防止、弱者安全など) |
|---|---|
| ・非常時安全性(地震安全・BCP、火災安全など) | |
| 健康性 | CO2濃度、化学汚染物質、感染症対策、清浄度、 臭いなど |
| 快適性 | 温熱環境、光環境、音環境など(例:輻射空調) |
| 利便性 | エレベーター待ち時間、モジュール、動線、 オフィススタンダード、 IT環境など |
| 空間性 | 眺望、広さ、色彩、触感、コミュニティ、緑化、 アメニティなど |
| 更新性 | 可変性、拡張性、冗長性、回遊性、収納性など |
※出典:「サステナブル建築を実現するための設計指針」(一般社団法人日本建設業連合会)

最後に、サステナブル建築の事例として、弊社で建築廃材を再利用した事例をご紹介します。
-背景-
コンクリートを使用する建物を建築する際には、型枠と呼ばれるコンクリートを流し込むための型を製作します。杉板などを使用して型枠を加工して制作しますが、通常、型枠として使用された杉板は使用済型枠材として建設廃棄物となります。本建築事例においては、型枠に約3,000枚の杉板を使用することから、型枠への利用後に廃棄処分になってしまうことから再利用方法を検討しました。
-結果-
お客様の承認のもと、内装へ建設廃棄物となる、使用済型枠材の杉板を再利用することにより、産業廃棄物材の発生量を抑え、CO2の削減に貢献することができました。
本コラムでは、サステナブル建築について解説してきました。
建設業界では大量の資源を消費し、同時に大量の廃棄物を生み出すため、持続可能な建築を実現するための取り組みが求められています。特に、建築廃材の再利用は、資源の枯渇を防ぎ、廃棄物の減少に寄与する重要な手段とされている一方で、新しい建材として再利用するためには高い技術力が必要となります。
古郡建設では、廃材を再利用した建築を通じて、持続可能な建築へ取り組んでいます。
詳しくは以下サービスページよりご覧ください。
埼玉県・群馬県で多数の工事実績
古郡建設の
店舗/オフィス建設サービスのご紹介

こんなお悩みをお持ちの方は、
是非ご覧ください。
まずはお客様の構想を明確化します。規模や予算・用途を明確化させる事で、土地探しやリニューアルの規模感がある程度定まります。
特に埼玉・群馬での建設の場合、主要交通網とのアクセスによって倉庫・工場の利便性、店舗の集客力に大きな差が出ます。
また、用途地域による制限や、地盤による向き不向きもあるため、詳細はお問い合わせください。
埼玉県は首都東京と隣接しており、各幹線道路や貨物運搬に長じた鉄道網が整備されており、大手企業も含めた大型倉庫がこうした交通網を中心に集中しています。一方、既にこうした利便性の高い地域に大きな土地を確保するのが難しく、県内広域にわたり首都圏の物流を支える倉庫や、京浜工業地帯に関連する工場等の建設が進んでおります。
広大な土地の確保は難しいものの、最近では小型倉庫を複数確保し拠点間の在庫・生産状況の連携を密にした運用を行う企業様が多く見られます。埼玉の立地動向や魅力については下記コラムで詳しく解説しています。
埼玉県内に工場を建設するメリットとは?立地の動向や魅力を解説
私たち古郡建設は、埼玉・群馬で1世紀にもわたって地域発展のご支援をして参りました。埼玉で倉庫・工場建設用地にお悩みの場合はぜひ一度ご相談ください。
埼玉より遠いものの首都圏や京浜工業地帯に近く、また県内を北関東自動車道・関越自動車道・上信自動車道が通り甲信越地方へのアクセスが良いのが群馬県の特徴であり、そのため群馬県には業種問わず様々な工場が見られます。特に鉄道や航空機、自動車など輸送用機械器具のように広大な土地を要する大型製品の工場、江戸末期以降の歴史的背景を持つ製糸・亜鉛地金の加工工場、ナショナルブランドがこぞって群馬に工場を構える食品工場が有名です。特に県内の太田・館林・藤岡・富岡に工場が集中しております。
一方倉庫などの物流拠点は太田・館林にも多く見られますが、前橋・高崎・安中といった鉄道沿線にも多く見られ、埼玉よりも広域をカバーする物流拠点として活用されている傾向が見られます。群馬の立地動向や魅力については下記コラムで詳しく解説しています。
群馬県内に工場を建設するメリットとは?立地の動向や魅力を解説
私たち古郡建設は、埼玉・群馬で1世紀にもわたって地域発展のご支援をして参りました。群馬で倉庫・工場建設用地にお悩みの場合はぜひ一度ご相談ください。
埼玉・群馬は特に鉄道などの交通網整備により人口の集中が進み、かつ大宮や高崎といったオフィス展開が進む地域もあり、ターミナル駅周辺では都心と変わらないような駅ビルや駅前店舗も見られ、通勤・通学利用者をターゲットとした店舗展開が進んでいます。
一方、幹線道路と自家用車が主な交通手段として機能する地域もあり、こうした地域では幹線道路沿いに広大な駐車場を併設した郊外型店舗の展開が主流です。客層もファミリー層が主体となります。
二極化傾向が進む中、商品やメインターゲットに応じた立地と店舗設計が埼玉・群馬の店舗建設の鍵となります。
私たち古郡建設は、埼玉・群馬で1世紀にもわたって地域発展のご支援をして参りました。埼玉・群馬で店舗建設にお悩みの場合はぜひ一度ご相談ください。
古郡建設では、埼玉県・群馬県の事業用地を募集しています。具体的な募集内容については下記で詳しく記載しています。
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