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倉庫建設を検討する際のポイント

倉庫建設を検討する際のポイントとして必ず確認しなくてはいけないことが、倉庫建設を計画している土地の用途地域です。

用途地域とは、計画的に市街地を形成する目的で、建築される建物の規模や用途を制限するために、都市計画法に基づいて指定されるエリアを言います。用途地域については下記コラムで詳しく解説しております。

倉庫建設を計画するうえでおさえておきたい土地に関するポイント

倉庫建設が可能な用途地域は、倉庫の種類によって異なるので、確認が必要になります。倉庫の種類については下記のコラムで詳しく解説しております。

倉庫の種類と特徴について

二つ目のポイントとして、関連法令の確認です。倉庫建設に関わる法律として、建築基準法などの法律が関わってきます。一定規模の倉庫増築の場合は、建築確認申請が必要となります。建築確認申請を行わずに、倉庫の増築工事を進めてしまった場合、違法建築となりますので、細心の注意が必要となります。関連法令を含めた、倉庫建設をする際に確認が必要なポイントについては、下記コラムで詳しく解説しております。

倉庫を建築する際に確認が必要なポイントとは？

倉庫建設における立地を検討するポイント

倉庫の立地を検討する際は、生産立地型か消費立地型かのどちらかの考えのもと、立地を選ぶことが多いです。生産立地型は、仕入れ先に近い立地を選ぶ考え方で、仕入れ時の配送コストを抑えられるというメリットがあります。一方、消費立地型は、納品先や販売先に近い立地を選ぶ考え方で、配送スケジュールを調整しやすいというメリットがあります。それぞれのメリットを踏まえた上で、倉庫建設の立地を検討していく必要があります。

埼玉の倉庫立地傾向

埼玉県は東京都に隣接し、首都圏の一部を形成しているため、各幹線道路や貨物運搬に長じた鉄道網が整備されています。埼玉県に工場を置くことで、消費の多い東京をカバーできるため、多くの企業が埼玉県に工場を持っています。

埼玉県を走る貨物船として武蔵野線が挙げられます。武蔵野線は、府中本町駅から西船橋駅を結ぶ路線で、埼玉県内では所沢市、新座市、朝露市、さいたま市、川口市、越谷市、吉川市、三郷市を走っています。

貨物輸送線でもある武蔵野線には、新座貨物ターミナル駅や越谷貨物ターミナル駅といった、貨物列車に貨物を積み下ろしすることを目的とした鉄道駅が存在します。新座貨物ターミナル駅は関越自動車道と国道254号とに挟まれており、輸送障害が発生した際は、関越自動車道経由でトラック代行輸送を行うこともできます。

埼玉県を走る高速道路のIC付近で、工場が多い地域としては、蓮田、岩槻、草加、川口、浦和、戸田、熊谷、上里などが挙げられます。県南エリアは東京都への交通利便性が高いため、物流施設の需要が高いエリアとなりますが、用途地域が不足していることから、新たに工場を建設するための土地の確保が難しい状況となっています。一方で、県北エリアについては、県南エリアよりも土地が確保しやすく、花園IC、寄居スマートIC、本庄児玉IC、上里スマートICなどの関越道付近や、羽生ICや加須ICなどの東北道周辺に工場が立てられるケースが増えてきています。

交通利便性が高く、物流施設の需要が高い埼玉県には、80か所以上の工業団地があります。蓮田岩槻バイパス・国道16号線が利用できる、さいたま市岩槻区に位置する岩槻工業団地は立地企業数が埼玉県内1位、全国3位の工業団地となります。その他に埼玉県で代表的な工業団地としては、さいたま市北区の吉野原工業団地、川越市と狭山市にまたがる川越狭山工業団地、熊谷市と深谷市にまたがる熊谷工業団地、深谷市の深谷工業団地、本庄町と上里町と神川町にまたがる児玉工業団地などがあります。

群馬の倉庫立地傾向

埼玉より遠いものの首都圏や京浜工場地帯に近く、また県内を北関東自動車道・関越自動車道・上信自動車道が通り甲信越地方へのアクセスが良いのが群馬県の特徴です。

群馬県で代表的な工業団地としては、高崎市の高崎スマートIC産業団地、伊勢崎市の伊勢崎宮郷工業団地、桐生市の桐生武井西工業団地などがあります。

また、群馬県では、倉庫を含む物流施設を建設する目的で、一定規模の用地を取得した事業者の動向について、独自調査を実施しています。調査結果では、2022年は立地件数が19件であり、地区別では、太田・館林で7件、前橋・伊勢崎で7件、高崎・安中で3件、桐生・みどりで1件、沼田で1件という内容でした。