入社してからは?
入社式の日は何となくトローンとした感じで迎えてしまいました。最後の春休みに思いっきり楽しんだせいでしょうか。しかし式の場に来て、学校の同期を発見!いきなり気合いが入りました。「長倉君、ともにこれから頑張りましょう!」的な気持ちですね。
現場研修が始まってからは、初歩的な事が全く出来ないなと痛感しました。例えば測量機器の設置なども。学校の授業ではやったのかも知れませんが、実際に現場で見て触らないとわからない、そんなことだらけです。研修なので職人さんが動いているところを見て学ぶことが主ですが、時々一緒にやってみるとわくわく感があるのに、「でも何もできない自分」みたいな日々です。早く一人前になりたい気持ちでいっぱいでした。
私の場合、最後に行った研修の現場がそのまま配属先となりました。坂戸のにっさいにある交流センターの新築現場です。とにかく大きな現場で上司が4名という規模でした。屋上の鉄筋を組んでいた工程で研修参加することになり、コンクリートを打つところが見られました。その後のパラペットの配筋を行っていたところで研修終了し、そのままで本配属です。
現場で一番大変だったのが天井のいわゆる「くぎ抜き」でした。インサート(コンクリート建造物に埋め込む金具の事)で天井から頭が出ている釘の部分1500本(それくらいあるように思えました)を、脚立に上って顔を上に向けて、ひとつひとつ抜いて行く作業です。番線カッターの歯ががぼろぼろになり、4日から5日かかりました。
それともう一つがピットの掃除、ほうきとチリトリと土嚢袋を持ち、広大な敷地の中に数多く点在するピット一つ一つに入り、きれいにしていく作業でした。ピット間を移動するのにも人通口を通るので暗くて狭くて歩きにくい。投光器が頼りの作業でした。なかなか大変な仕事でしたが、笑い話としても話すことが出来るいい経験となりました。